トレーラーハウスで宿泊施設を計画するためのポイント解説
トレーラーハウスで宿泊施設を計画するためのポイント解説
はじめに
近年、アウトドアやグランピングの人気が高まる中、トレーラーハウスを活用した宿泊施設の事例が増えてきました。
従来のホテルや旅館とは異なり、自然との距離が近く、プライベートな空間を楽しめる点が大きな魅力です。また、災害時の避難拠点や地域活性化の新たな手段としても活用できる点から、行政からの注目度も高まってあがってきています。
本記事では、トレーラーハウスで宿泊施設を計画する際に押さえておきたいポイントを、弊社エリアノの実例を交えながら解説します。また、最近注目度が高まっている「無人チェックインシステム」についても解説いたします。
宿泊施設で重要なことは、なによりも「お客様に喜んでいただける、満足度の高い施設づくり」。ビジネスの観点では「高い稼働率」「高い客室単価」を実現することです。
そのためには、押さえるべきポイントを基本として押さえながら、オリジナル性の高い体験価値を支える企画やデザインを施設づくりに反映することが重要です。
ぜひ、参考にしていただければと思います。
トレーラーハウス宿泊施設の特徴
トレーラーハウスは、車としての性格も持つ可動式施設でありながら、一般的な住宅と遜色ない快適な居住空間を実現することができます。そして、独立棟として配置できるため、ファミリーやグループ、ワーケーション利用など、多様なニーズに対応可能です。加えて、設置場所の自由度が高く、コンセプトや企画を実現するデザインを施すことにより、地域や場所の特徴を活かしたユニークな宿泊体験を提供できます。
計画時に押さえるべきポイント
土地選定と建築制限
まず重要なのは、設置場所となる場所の選定です。
トレーラーハウスは建築物に基本的には該当しないため、建築基準法にかからないですが、用途地域や都市計画法、借用地の条件など自治体ごとの規制を事前に確認しましょう。また、農地は基本的にはトレーラーハウスでの宿泊施設の計画は難しいです。
行政に事前に相談に行かれる際には、「敷地利用計画図(いわゆる配置図)」「平面レイアウト」「トレーラーハウス設置検査マニュアル」があれば、計画で確認しておきたい必要事項は、確認いただけるでしょう。
インフラ整備
宿泊施設として運用する場合、水道・電気・排水などのインフラ整備は不可欠です。設置場所によっては、浄化槽の導入が必要な場合もあります。行政の上下水道部門で、台帳などで確認できることが多いです。

設備仕様
トレーラーハウスの決められたサイズ感のために、設備はコンパクトなものを選定することが多いことです。主に選定する対象は、トイレ、キッチン、洗面、シャワーまたはユニットバスです。
排水の方式について
どの設備もそうですが、基本的に壁排水ではなく床排水を選定します。壁排水の場合、ライニングという配管スペースが必要になりますが、建物ではないので、基本的にそのスペースは必要ありません。省スペース実現のために、床排水の設備から選定しましょう。寒冷地対応について
冬に氷点下に下がることが多い地域では、設備は必ず寒冷地仕様のものから選びましょう。建物と違い、トレーラーハウスの場合はシャーシの下で給排水管が空気中に露出しますので、保温カバーを施したり電熱線を巻いたりするなどの処置が必要です。レイアウトについて
人間のスケールを考慮しながら、通路空間や作業スペースとして必要な寸法を確保することは前提となりますが、できるだけコンパクトに収めるために、パズルのように組み合わせて、フリーなオープンスペースを広くとるように計画しましょう。
なお、詳細は別途こちらの記事で詳述していますので併せてご参照ください。デザイン・内装の工夫
外観や内装のデザインは、施設全体のイメージや集客力に大きく影響します。基本的には、床、壁、天井の素材の色の数を少なくし、色調が揃っていると全体として整ったデザインになりやすいです。
そして、建築をデザインするときにも考えることですが、できるだけ中心を揃えたり、器具や壁などのラインを揃えると、全体的に整理された印象となります。
デザインを専業とされていない方へのおススメとしては、メーカー側に意図を伝える手法として、インターネットの画像検索もありますが、Pinterestなどのデザイナーがコレクションしてアルバムを作っているwebサイトから好きなデザインイメージを選定し、それを言葉とともにメーカー側に伝えると、イメージと実物のデザイン齟齬はなくなるでしょう。

運営・管理のポイント
無人チェックイン/チェックアウトとDX活用
非接触型のチェックインシステムやスマートロックの導入により、効率的かつ安全な運営が可能です。予約管理や顧客対応もデジタル化することで、少人数でも質の高いサービスを維持できます。

スマート電子錠
トレーラーハウスの入口ドアの鍵にかぶせて取り付ける、電子錠を指します。暗証番号の入力等により解錠・施錠が可能となります。これにより、お客様にリアルな鍵の受け渡しをすることなく入退室ができるようになります。タブレット端末の活用
チェックインの受け入れをする際に、何らかの方法で本人確認を実施する必要があります。たとえばトレーラーハウスの外壁に、iPadなどのタブレット端末を取付け、来訪したご利用者がそこで本人確認を実施いただく方法をとることが可能です。ただし、端末を風雨にさらされても大丈夫なようにカバーをすること、また盗難対策のために固定ロックするなどの対策・処置は忘れずに実施しましょう。防犯カメラ
無人チェックインシステムを導入するためには、24時間365日での駆けつけ体制を確保することが求められます。そのために、施設の入口などに防犯カメラを取り付けて、管理者のスマートフォンでいつでも様子が見られるようなシステムを構築することも有用です。
以前は、防犯カメラ用のレコーダーを施設内に設置しないと記録映像がなくなってしまうことがありましたが、現在はICT技術の発展によりクラウド管理することも十分に可能になってきています。なお、トレーラーハウスの外壁に設置することも可能ですが、その際には、カメラの取付位置までの配線ルートを確保することも忘れないようにしましょう。
清掃・メンテナンス体制
定期的な清掃・点検を行い、常に清潔で快適な環境を維持しましょう。アウトソーシングや地元業者との連携も有効です。
なお、大前提として、清掃のしやすさも考慮した素材選び、汚れが目立ちにくい素材選び、そしてペットと同泊する施設の場合は、毛を排出するための窓を取り付けるなども、大変有効な方法です。
まとめ・今後の展望
トレーラーハウスを活用した宿泊施設は、柔軟な運営や独自性の高い体験提供が可能であり、今後ますます需要が高まると予想されます。地域との連携や新しいサービスの導入を通じて、人手不足や物価高という困難な時代のなかでも、持続可能な観光・地域活性化の一翼を担う存在となるでしょう。
お問い合わせについて
トレーラーハウス宿泊施設の導入や運営に関するご相談は、株式会社エリアノまでお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ先:info@areano.jp
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